一年中秋の国を妄想する

留学から1ヶ月、スウェーデンの北部に位置するここは夏も終わり本格的に秋に突入した、らしい。私の感覚では冬だけど。

まず8月末にこの地域に到着した時点で、夜は秋の終盤の方だった。なんせ13度、8月27日で。

それでも先週までは良かった。昼間が15度以上ある日もあったから。

でも今週からはもう…昼間でも一桁代の気温が普通…。今週に入り、いきなりマフラーやら手袋やら身につけている人を見かける回数が増えた。そりゃあ、冬だもん。でも、受講しているスウェーデン語の授業の先生は言った。「秋になりましたね」と…。秋??まあ確かに、木々は色鮮やかに紅葉してきた、でもこの木々の秋感と気温のギャップが凄い。見る景色は圧倒的に秋なのに、気温は冬間近。夜になると気温がマイナス近くなることも今週はざらだった。きっともう、”日本の秋”、”スウェーデンの夏”が来ることはない。ここから加速度的に気温も低くなり、日照時間も短くなり始めそうだ。

こんな感じで曇りの日も増えてきて、気温も低くなり始める時、人間が生きていくのも危うく感じる真夏、私はいつも一年中秋の国を妄想する(スウェーデンじゃなくて日本仕様の)。春は花粉があるから却下。

一年中常秋の国なんてあったら最高だなあ…。常春も常夏も聞いたことあるのに、常秋はない。常冬もないか、でも常冬って音読みするとなんかかっこいい気がする(じょうとう)!常冬なんて絶対嫌だけど。

一年中秋の国に生まれたら、春の嵐も梅雨も台風も豪雪だってきっとない。1週間に一度くらいは小雨が降って、適度な雲と秋晴れ、そして紅葉に秋の味覚。秋にするピクニックって絶対最高だ。スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋、秋に幅を利かせていろんなことが許される気がするし、服だって四季の中で一番可愛い。夢の国だ、ディズニーランドにも負けない。

一年中秋の場所があったら教えてほしい、老後移住したい。